PI−MAX(EBIノイズ)

 

PI−MAXカメラから発生するノイズは大きく分けて4種類あります。

ホトンショットノイズ、CCDからのダークチャージノイズ、読み出し時に発生するリードアウトノイズ、そして、ホトカソードから発生するEBIノイズです。

トータルノイズ(Ntotal )は、以下の式で記述できます。

    

 

光が多いときは、にてはきまるので、他のノイズは無視できます。このような条件下では、安い検出器でも十分よいS/Nで計測が可能となります。

EBIノイズは、イメージインテンシファイアの光電面から発生するノイズです。主に熱雑音です。

光がまったく当たっていない状態で、光電面で自然に発生するホトエレクトロンによって発生するノイズです。EBI信号は、1秒間に数エレクトロン発生します。MCPのゲインが最大のときは、1Pe=80カウントの増幅がされるので、1秒間に数百カウントのノイズになってしまいます。

ただし、ゲート動作をさせると、ゲート時間だけにEBI信号は発生するので、ほとんど、無視されるようなノイズ量になります。

仮にゲート時間が100nsecで、10Hzのレーザを使ったと仮定してみると、100nsec×10=1μsecしか、1秒間にホトカソードは露光していないので、EBI信号は、数百カウント×1μsecで、無視できます。

 

EBIノイズを考慮しなければいけないような実験条件は、CW(連続光)での実験で、露光時間を長くした場合に限ります。その場合は、ホトカソード冷却などのオプションが有用になります。

2000/10/12