■On-Line YT機能について

 この項では、WinSpec/32のYT機能について説明します。

 YT解析は、ある波長領域のデータの時間変化を簡便にモニターする方法です。この機能を使用するには、最初にどの波長領域のデータをターゲットとするかを設定する必要があります。

    このためには、最初にAcquisition-YT setupでYT areaの設定を行う必要があります。

 

 メニューを選択すると左のようなダイアログが出現します。ここで、まずDefine Areasにターゲットとする波長領域を設定します。新しいエリアをNew Areaボタンで適当な名前をつけて設定します。左の例ではA1と言う名前で584.186から586.879nmの領域を設定しています。

 次に、Define Equationsのグループボックス内で、先ほどのエリアを使用した四則演算式を適当な名前をつけて設定します。左の例では、単に、E1=A1としています。

  次にYT機能を有効にするために、Acquisition-Experiment SetupのProcessタブのOn-Line YTにチェックを入れます。

    そして、その横のSetupボタンを押します。On-Line YTでは、以下の3つのモードから選択することが出来ます。

■Focusモード

 WinSpecの各フレームの測定に追随するモードです。

 このモードでは、WinSpecで1フレーム測定する毎に設定された領域の時間変化を表示(更新)します。

 なお、YTグラフはNumber Of Sampleの数に達したところで、更新を停止します。Acquireで測定した場合、Experimental Setupで設定されているNumber Of Frameが小さいと設定したSample数に到達する事なく終了します。

 表示されているExposure Timeは、Experiment Setupで設定されている値です。

■SnapShotモード

 このモードは、設定された時間間隔でYTデータを更新するモードです。WinSpecの測定間隔とは無関係に、設定された間隔毎に、最後の(スペクトル)データを使用します。

 左の例では、トータルの時間が200秒で、Number Of Sampleが100ですので、2秒毎(この値はComputed SampleTimeとして表示されます)にYTデータを更新します。

 なお、YTグラフはNumber Of Sampleの数に達したところで、更新を停止します。Acquireで測定した場合、Experimental Setupで設定されているNumber Of Frameが小さいと設定したSample数に到達する事なく終了します。

 表示されているExposure Timeは、Experiment Setupで設定されている値です。

■Averageモード

 このモードは、設定された時間間隔でYTデータを更新するモードです。

 SnapShotとの違いは、測定したデータをバッファにため、YT更新の間隔毎に平均値を取ってYT表示をする点です。